シングルマザー看護師が転職する際の注意点
育児と仕事を一人で両立させなければならないシングルマザー看護師。
両親や周囲の支援の有無にかかわらず、働く場所を考えて選ばなければ生活の安定は難しくなります。
中でも一番不安に思っているのは「お金」です。
そもそも自分一人の収入で養っていけるのだろうか。子供が小学生、中学生に進学したらやっていけるだろうか。このように漠然と不案を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回はシングルマザー看護師が働きやすい転職先についてご紹介します。
・生活できる給与水準を確保する
子育てをしながら夜勤などの不規則な生活をするのは、実家暮らしで両親などが子供の面倒を見てくれるなどの事情がなければ現実的ではありません。そこで時間の問題については、入院病床がないクリニックやデイサービス系であればそもそも夜勤がないので解決できます。
しかし、クリニックは小規模なことが多く、子供が急遽体調不良などで欠勤や早退せざるを得なくなった時に替わりとなる方がおらず迷惑をかけてしまうこともあります。
パートや非常勤職員という勤務形態にする方法もありますが、生活できる給与水準が確保されてなければ意味がありません。
そこで、比較的給与水準が高い訪問看護や美容クリニックを検討してみるのもいいでしょう。
訪問看護は日勤のみの施設が多く、夜勤手当がない分給与水準は下がりますが、残業が少ない傾向にあるのでワークライフバランスを整えやすいです。
美容クリニックも同様ですが、美容看護師になるので一度経験すると診療看護や救急看護に戻ることが難しくなる可能性があり注意が必要です。
また、子供を両親に預けることができる環境であれば、逆に夜勤専従として働くことで、高い給与を確保しながら仕事と子育てを両立することが可能です。
・人間関係が良好な施設を見極める
大きな病院であれば託児所が併設されている病院もあるので、施設サービスについては詳細を調べましょう。
しかし、いくら施設が充実していたとしても、子育てに理解がある職場でなければ意味がありません。「これだからシングルマザーは・・」「急遽早退なんてあり得ない」このように思われたまま長く働くことは心身ともにストレスになりますので、どのような思考の方々が働いているのか事前に知る必要があります。
ポイントとしては、入社前に条件について正直に伝えるように徹底し、自分と同じような状況にある方が実際に勤めているのか率直に聞きましょう。
子供の具合が悪くなり保育園から連絡が来れば迎えに行かなければなりませんし、そもそも熱があれば保育園に預けることはできません。自分は当然だと思っていることでも、そのような事態が想定できること、その場合に急な欠勤や早退があり得ることを正直に伝え、採用担当者に相談ベースで問いかけましょう。
また、実際に同じ状況にある方が現在勤めているのか、何人ほどいるのか聞いてみることで、建前と実態を予測できますので、気負いせず質問しましょう。
こういった質問にそもそも答えてくれない施設は、何か黒い部分を隠している可能性があります。採用の判断をしているのは施設側ですが、同時に転職希望者も勤め先を吟味し、選択する権利があるのです。
・シングルマザーにベストな転職先は総合病院の病棟勤務
意外かもしれませんが、病棟勤務に転職することが一番のおすすめです。
しかし、病棟といっても子育ての環境が完璧に揃っている病棟に限ります。
まず前提として病児保育、24時間体制の院内保育、それに加えて学童保育が必須条件です。
子供が風邪で熱を出した時に病児保育が預かってくれるので急な欠勤や早退はクリアできます。更に24時間体制の院内保育があれば夜勤をこなすことも可能になるので、他の看護師と同じ働き方が可能となり、シングルマザーに起因する妬み嫉みはなくなり人間関係も良好に過ごせるでしょう。夜勤に入ることができるので、給与水準が上がり、お金の面での心配もなくなります。
子供が小学生に上がったタイミングで院内保育の利用ができなくなるので学童保育も必須です。学童保育は子供が中学生に上がるまで見てくれるので、長期的に働くことが実現できます。
学童保育がある病院は増加傾向にありますが、このような施設は中々離職者がでず、求人が出回る機会は少ないと思いますので、日頃から転職サイトなどでチェックし、求人があればすぐに応募できるよう準備を進めておくことをおすすめします。