看護師の転職の際に行われる筆記試験。
意外に思うかもしれませんが、基本的に看護師の転職では筆記試験は重要視していません。
なぜかというと、そんなことをやっている場合ではないほど病院や施設では人手不足が深刻だからです。
筆記試験などでふるいにかけて、却って看護師として優秀な人材を不採用にする結果を招くこともありますし、筆記試験だけでは決してその人の適性はわかりません。
看護師は、試験では測れない体力やメンタル面が重要であり、字がきれい、語彙力が高いなどの能力は付加価値にしかなりません。
それでは、看護師が転職する際に行う筆記試験は何を測るためのものなのでしょうか。筆記試験を行う病院の特徴や理由について確認していきましょう。
・一般常識を知りたいだけ
看護師として必要な知識はあるものの、ちょっとした計算や漢字が書けなければ仕事に支障がでる可能性があります。
患者さんの水分計算などすぐに暗算できるところ、いちいち電卓などを使われては仕事が回らなくなりますし、看護師は日報や記録、申し送りなどいまだに紙媒体で付けているところもあるので、
ひらがなばかりで書かれては困ります。
そのような状況を未然に防ぐ意味で看護知識以外の一般常識を知りたいだけの可能性が考えられます。
・看護師の適性に合うかを知りたい
看護師は患者さんからの理不尽なクレームやセクハラを受けることが多くあります。また、医師とともに働くので「看護師ごときが」などと見下される場面があります。
日々発生するマイナスな出来事に対して前向きでいられるかどうかは重要な要素です。
また、入院病床がある大きな病院では、患者さんの死を頻繁に目の当たりにするので、その死に対していちいち落ち込まない適性があるかどうかを知りたいという意味があります。
・超ホワイトな病院
最初に述べたように看護師の転職、求人では常に人手不足が深刻で、採用に時間をかける余裕すらない病院もあるので、筆記試験を設けているところは多くありません。 そんな中でしっかりした筆記試験を用意しているということは、そもそも人手不足が深刻なわけではなく、ゆっくりと着実に優秀な人材を求めている優良病院と言えます。
そのような病院の筆記試験では歴史や数学、国語力、適性検査、作文などのジャンルで、より幅広く深く問われることが多いのが特徴です。
逆に言えば、筆記試験内容が幅広い病院を積極的に探すことでホワイトな求人に出会える確率が上がるので、上記のジャンルをより意識しておくと良いでしょう。